
管理はつらいよ 値下げせず満車にした工夫
管理はつらいよ
半分空いていた古い駐車場を、満車・予約待ちまで改善した管理事例
今回は、少し地味ですが、実は管理の工夫がかなり結果に出た、
駐車場の管理改善事例
について書いてみたいと思います。
今回引き継いだのは、
平面の青空駐車場と、シャッター付きガレージが混在している駐車場でした。
一見すると、
「駐車場なんて、空いたら募集するだけでは?」
と思われるかもしれません。
でも実際には、そう簡単ではありません。
引き継いだ時点では、
全体の半分ほどが空いている状態。
募集はしていたものの、
問い合わせも少なく、
正直なところ、
鳴かず飛ばず
という状態でした。
原因は「今の車に合っていない」ことだった
現地を確認してみると、
空室が多い理由はある程度見えてきました。
まず一つ目が、
駐車区画そのものが狭い。
昔の車のサイズを前提につくられた駐車場だったため、
現在の一般的な車を停めるには、
少し窮屈な区画が多くありました。
最近の車は、
昔と比べて車幅が広くなっています。
軽自動車であればまだしも、
普通車やSUVになると、
駐車するだけでも気を使う。
隣の車が停まっていれば、
ドアを開けるのも大変。
これでは、
多少賃料が安くても、
利用したいと思う人は限られてしまいます。
シャッター付きガレージも、車庫としては使いにくかった
もう一つの問題が、
シャッター付きガレージの幅が狭いこと。
車庫として造られたものではあるのですが、
現在の車では、
実質的に軽自動車くらいしか入れにくいサイズでした。
つまり、
「屋根付き・シャッター付き」
という一見魅力的な設備なのに、
車庫として考えると、
利用できる人がかなり限定されていたわけです。
改善その1
3台分を2台分にして、ゆとりをつくる
そこで最初に行ったのが、
区画の見直し
です。
もともと3台分あったスペースを、
あえて2台分として利用する形に変更しました。
当然、
台数だけ見れば減ります。
でも、
1台あたりのスペースに余裕ができることで、
普通車でも停めやすくなる。
ドアも開けやすい。
隣の車との距離も取れる。
つまり、
「台数を減らして、商品価値を上げる」
という考え方です。
駐車場というと、
できるだけ多くの台数を詰め込んだ方が収益が上がるように思えます。
しかし、
停めにくくて空いたままでは、
3台分あっても意味がありません。
それなら、
2台分にしてでも、
きちんと借りてもらえる区画にする方が結果的には収益につながる
と判断しました。
改善その2
シャッター付きガレージを「倉庫利用可」に変更
次に手を入れたのが、
シャッター付きガレージです。
車庫としては使いにくい。
では、
「車を入れること」にこだわる必要があるのか。
そう考えて、
倉庫としての利用も認める
ことにしました。
すると、
使い道が一気に広がります。
例えば、
仕事道具を置きたい人。
趣味の道具を保管したい人。
タイヤや季節用品を置きたい人。
小規模事業者で資材を置きたい人。
こういった人にとって、
シャッター付きで施錠できるスペースは、
十分需要があります。
もともと、
「車庫としては使いにくい」
という弱点だったものが、
考え方を変えるだけで、
「鍵付きの収納スペース」
という強みに変わりました。
改善その3
募集方法を変える
もう一つ大きく変えたのが、
集客方法
です。
以前は、
現地看板と店頭での紹介が中心でした。
もちろん、
それも大切です。
ただ、
それだけでは、
その駐車場を必要としている人に情報が届かないことがあります。
そこで、
インターネットでの募集も併用しました。
駐車場を探している人は、
「近所を歩いて探す」
だけではありません。
今は、
スマートフォンで
「○○町 駐車場」
「月極駐車場」
「ガレージ 倉庫」
などと検索します。
だからこそ、
探している人がいる場所に情報を出す
ことが重要です。
ただ安くするのではなく、「使いやすくする」
今回の改善で大切にしたのは、
単純に賃料を下げることではありませんでした。
空いているから、
「安くしましょう」
という方法もあります。
でも、
根本的な問題が
停めにくい
使いにくい
のであれば、
賃料を少し下げても限界があります。
それよりも、
区画を広くする。
用途を増やす。
募集方法を変える。
この方が、
駐車場自体の価値を上げることができます。
現在は賃料を変えることなく満車状態。さらに予約まで入る状態に
こうした改善を続けた結果、
現在では、
満車稼働
となっています。
それだけではなく、
空きが出たら利用したいという、
予約まで入る状態
になりました。
引き継いだ当初は、
半分近く空いていた駐車場です。
大掛かりな建築工事をしたわけではありません。
高額な設備投資をしたわけでもありません。
やったことは、
「今の利用者に合うように、使い方を変えた」
ことです。
管理で大事なのは「昔の使い方」にこだわらないこと
不動産管理をしていると、
昔は問題なく使えていたものが、
今の時代では使いにくくなっていることがあります。
今回の駐車場もそうでした。
昔の車なら停められた。
昔は看板だけで借り手が見つかった。
昔は車庫としてだけ使えばよかった。
でも、
時代が変われば、
車も変わる。
探し方も変わる。
必要とされる用途も変わります。
だから、
「昔からこう使っているから」
だけではなく、
「今ならどう使えば選ばれるのか」
を考えることが大切です。
空室対策は、値下げより先に考えることがある
駐車場でも、
賃貸マンションでも、
店舗でも、
空いていると、
どうしても最初に
「賃料を下げようか」
と考えがちです。
でも、
私はその前に、
商品そのものを見直す
ことが大切だと思っています。
停めにくいなら広くする。
車庫として使いにくいなら別用途を認める。
見つけてもらえないなら募集方法を変える。
こうした小さな工夫だけでも、
結果が大きく変わることがあります。
管理はつらいよ。でも、工夫で変わることもある
管理業務は、
何もしなくても家賃が入る仕事ではありません。
空けば、
原因を考える。
問い合わせがなければ、
募集方法を見直す。
使いにくければ、
使い方を変える。
地味ですが、
こうしたことの積み重ねです。
今回の駐車場も、
引き継いだ時点では半分空いていました。
でも、
区画を見直し、用途を広げ、集客方法を変えたことで、現在は満車。
さらに予約まで入るようになりました。
不動産は、
「古いからダメ」
「狭いからダメ」
「空いているからダメ」
ではありません。
その物件の弱点をどう使い方に変えるか。
そこに管理会社の工夫が出ると思っています。
株式会社真成エステートでは、
マンション・アパートだけでなく、
駐車場や借地、空き家なども、
単に募集するだけではなく、
どうすれば今の需要に合う形になるか
を考えながら管理しています。
空室が続いている。
駐車場が埋まらない。
昔は満車だったのに今は空きが多い。
そんな場合は、
値下げする前に、
一度「使い方そのもの」を見直してみる
のも一つの方法です。
